こんにちは、須田大貴(@dasu_j_skillup)です。
最近寒いですよね。
こういう寒波であったり、水分摂取量が減った影響でぎっくり腰が多く来院されます。
ぎっくり腰、苦手な人本当に多いですよね。
最近ぎっくり腰の方が…
最近、他の院で治療を受けた方が
という事がありました。
検査段階で診られたことは、
- 前屈 8
- 後屈 6
- 側屈R 7
- 側屈L 3
- すり足歩行
- 立ち上がりの痛み
- 座位痛
- 側臥位は楽だが、寝返りはできない
こんな感じでいかにもぎっくり腰というような感じでした。
この患者さんに聞いたところ、
一番若そうな先生が手に汗握りながら二日施術してもらいましたが…
私の不摂生なのはわかりますが、、、罰ゲームみたいな扱いをされたのはちょっといただけません。
この患者さんを視た先生にも届けばいいと思い、この記事を書きます。
上司に押し付けられたら、君が治せばいい。
失敗は誰にでもあるから腐らず学ぼう。
そんな上司なんてほうっておけばいいと思っています。
ぎっくり腰を診るときってマインドが大事だよね
ぎっくり腰を見るときにはマインドが大事です。
皆さん同じことを思っているようです。
なぜなら、患者さんの
施術家はこれがめちゃくちゃ苦手なんです。
理由は怖いから。
- 痛みがとれなかったらどうしよう
- 悪化しちゃったら…
- 信頼してもらえるかな
患者さんに飲まれてしまうと…何もできずに言い訳して患者さんを返すことになります。
そんなこんなで…
私はたくさんのぎっくり腰を診てきました。
- レッドフラック
- 仙腸関節性
- 椎間板性
- 肉離れ系
- 腹圧関係
など、たくさんの症例を診てきました。
今回の記事では
この記事では、結構な症例を診てきた私がマインドについて記します。
他の方の役に立つかはわかりませんが日記感覚で書いていきます。
少しでも役にたてばいいなと思います。
マインドについて
マインドに関しては、2つあります。
- 日頃のマインド
- 施術のマインド
この二つです。
二つある理由は、日頃のマインドを施術のマインドで使うためです。
いう事は至極単純ですが、とても大切で知らない・もしくは忘れている人が多くいます。
日頃のマインド
日頃から常に『かもしれない』を怠らないようにしましょう。
かもしれないは教習所で教わ『かもしれない運転』と同様です。
ここから、かもしれないは二つに分かれ、
- かもしれない『勉強』
- かもしれない『練習』
この二つに集約されます。
もう、この時点でわかる方はいるとは思いますが説明していきます。
かもしれない勉強
かもしれない勉強も二つに分かれます。
その理由は、鑑別のためと施術法とその周辺を学ぶためです。
鑑別では、
- 整形外科疾患(外傷を含む)
- 内科疾患
- 婦人科疾患
- etc
常日頃から、我々が施術をしていいのか、禁忌に当たるのかを判断する必要があります。
かなり怖い症例にも遭遇したことあります。
受傷機序は確かでしたが、背部からでも動脈の拍動を感じたときは冷や汗をかきました。
また、解剖や『かもしれない練習』に役立つ解剖や知識を勉強しておくのは必須です。
それは、ぎっくり腰には多くの型があるからです。
- 仙腸関節
- 腸腰筋
- 腹膜
- 椎間板
- 筋肉
- etc
などなど、たくさんの症例があります。
- 解剖学的に
- 生理学的に
- 病理学的に
- 運動学的に
どのようになっているのかを『練習前』に勉強しておきましょう。
かもしれない練習
『かもしれない練習』は先ほど挙げた『かもしれない勉強』を練習していきます。
ここで大事なのは、『臨場感』を持つことです。これもマインドです。
ここでいう臨場感は練習相手をぎっくり腰の患者さんだと思いながら練習を行うことです。
臨場感の無い練習には意味がありません。
もっというのであれば、練習のための練習になってしまうため施術家の自己満足です。
- どこまではこの刺激で触るべきか
- 施術法の選択に間違えはないか
- 自分の体勢が患者さんの負担になっていないか
どこまでイメージして練習できるかが上達のカギとなってきます。
もちろん上司がしっかりとついてあげてくださいね。
ぎっくり腰の患者さんを前にしたときのマインド
結論から言うと、『絶対雰囲気に飲まれてはいけない』という事です。
雰囲気に飲まれてしまうと、本来の実力が出せなくなります。
これは雰囲気に飲まれてしまって萎縮してしまうからおこることで、
こんな感じになるから、実力も出せずに痛みも取れずにり患していくわけです。
雰囲気に飲まれないコツは?
これはいかに不安要素を減らすために事前準備をしているのか?が大事です。
不安要素があると雰囲気に飲まれます。
恐怖感があるからです。
- 内科疾患じゃないかな(結構腎結石とか多いです)…
- おしっこできてるかな(神経障害)…
- 検査しないで始めちゃったけど大丈夫かな?(自己満)
むしろ、
- 体性内臓反射はなさそうだ
- 検査したとき殿筋で改善がみられるぞ!
- 尿閉はなし!
と検査や問診で明らかにしてから的確な施術をしなければなりません。
検査では改善したのに…
検査では改善していたのに、実際に施術の途中で痛みを評価したら…
こんな経験ありますよね??
あれマジできついですよね。わかります。
そんなとき、どうするのか?
もう一度頭を回転させて検査を行います。
ここで注意が必要な点があります。
再検査で大事な事
再検査では、とても大事なことがあります。
それは患者さんを補助しすぎないでください。
具体的にあげると、
- 視診を施術家の体の近くで支えながら検査をしない
- 慌てたまんまで検査を行ってしまう
これらのせいで正確な検査ができなくなります。
視診を施術家の体の近くで支えながら行わない
施術家の体の近くで体を支えながら視診を行うのは、お勧めしません。
なぜなら、体の全体像をとらえることができなくなってしまうからです。
身体は運動学上連動して動いています。その連動性をとらえるには近くで見ているだけではとらえられません。
できるのであれば、上肢台やベットなどを補助として使いながら行ってもらいましょう。
そのうえで、正確な視診を行いましょう。
慌てたまんまで検査を行ってしまう
慌てたまま検査をしても冷静な判断ができません。
心を落ち着けたまま検査をしないと、正確な検査をすることができないからです。
ぎっくり腰で多い、股関節の可動不全でおこる腰部の代償運動により痛みを出している時に焦ってしまう事で『前屈動作において前面/後面/側面からしか視診を行わない』という事がまれにあります。
側面から見ればすぐにわかる大腿筋膜張筋の滑走不全
正面から見ればわかる腓骨の可動不全・腹圧の移動障害
後面から見ればすぐにわかる仙骨障害
などなど。
たくさんの見逃しが存在します。
というのは、いやですからね。
それでも…
それでも、改善させられない患者さんは存在します。
今でも年に1~2人は何の改善もしてあげられなかったという方もいます。
そんな方を一人でも救うためにわたしたちは勉強を怠ってはいけませんね。
しかし、少しでもこのマインドを覚えておいて自分の実力を発揮して患者さんを助けてあげてください。