皆さん、他の整骨院の料金帯について気にしたことはありますか?
整骨院・整体院には様々な料金体系があります。
その中でも、賛否両論あるのがサブスクリプションです。
なぜ、サブスクリプションを否定する声と肯定する声の両方があるのか?
それは患者の意向に合っていないからです。←次回の記事で実際にあった患者さんの声を載せます。
私はサブスクリプションを用いた整骨院・整体院の経営に携わっっていたので中の仕組みや売り上げがわかります。
この記事では、整骨院・整体院のサブスクリプションモデルについて紹介します。この記事を読むと、整骨院・整体院の利点とデメリットがわかり経営や視点を増やすことができます。
サブスクリプションとは
サブスクリプションとはあるサービスの、月額定額制の事を言います。
月額性なので、一定価格で使い放題というのが魅力です。ネットフリックスなどの動画配信サービスや最近では鞄の定額制などもあります。
整骨院での導入事例としては月額料金のみもしくは月額料金+保険診療料金という料金スタイルもあり、私の前職場もそうでした。
整体院では施術料金を月額で頂き、通い放題という施術所が多いです。
整骨院のサブスクリクション事情
整骨院では患者さんが多く来院されます。
多くの患者さんは痛みが主訴で来院されますが、患部のみ施術で改善することは少なく請求部位以外の施術を必要とすることが多くあります。
しかし、負傷原因のある患部に関しては保険請求を行えますが、負傷原因がなければ保険請求はできません。
保険請求できない施術=サブスクリプション
なので、怪我を起こした原因や痛みを長引かせそうな原因である部位=保険請求できない元々ある
- 筋肉の硬さ
- 関節の可動域制限
- 神経の可動不全
- 内臓の固着
- 頭蓋骨一次呼吸リズムの乱れ
の施術に関してはサブスクリプションの月額の保険外料金にて支払うというように料金支払いの住み分けを行っています。
結果的に患者さんの支払いとしては、保険診療料金+月額定額料金となります。
一見、便利でいい面ばかりありそうなサブスクリプションですが次ではメリットとデメリットを紹介していきます。
経営面から見たサブスクリプション
店舗の経営面から見たメリットとデメリットを紹介します。
と、その前に前提をお話しておくとスムーズに話が飲み込めると思います。
サブスクリプションの前提
サブスクリプションの患者側メリットであげられるのは使い放題です。
ですが、予約枠がいつでも取れないとサブスクリクションの意味がなくなります。
この問題を解決するのにはどうすればいいでしょうか?
答えは簡単で、施術時間を短くして患者受入数を上げればいいのです。
施術家の力が求められる
施術時間を短くして、患者受け入れ数の上限を上げるとするなら施術家に総合的な技術力が求められます。
リピート前提の話ですから信頼を初回で得る必要があります。
そのため、施術家には総合的な技術力
- 症状の圧倒的な改善力
- 患者でもわかる親切な説明
- 患者対応力や適切な言葉使い
- サブスクリプションの利点を端的に説明できる
など挙げればキリがありませんが最低でも上記のような能力が必要になります。
患者さんから見れば、いい施術家に当たればいいと思います。
ですが、それには上司の教育力と教育コストがかかります。
育成コストがかかる
一から患者さんに入るまで相当な時間がかかります。
私も新患さんに入るまで、8か月かかりました。それまでにしてきたことは、
- 問診の順番
- 検査
- 検査から得られた改善に必要な施術の説明
- 保険請求に使う部位だけでは治癒困難な理由の説明
- 料金の説明(最初は単発整体の料金の説明)
- 施術
- 再度、体の状態を説明
- 今後の治療計画・施術頻度の説明
- 単発だと高額になるためサブスクリクションを勧める
- 料金の決済
という10段階のプロセスのテストし合格したの後、初めて新患対応をすることができます。
もちろん、学術的なテストもあるので座学の勉強もしながらになります。
治療ができなければ会社のお荷物
その間は、会社からすれば正直なところ新人はお荷物でしかありません。
その理由は、会社にとって利益を生む存在ではないからです。簡単に数字を割り出すと、
25万×8か月=200万円のマイナスです。
かつ、教育する上司の時間も奪っていますから損失は200万円以上でしょう。
5人の新入社員がいれば、それだけで1000万の損失です。また、その損失を取り戻すのにかかる期間は短くて半年長いと一年以上かかります。早くても2年たってようやく一人前です。
会社にとってはお荷物とはこのような理由からです。
それでも会社がサブスクリプションを行う理由
一人200万近く教育コストをかけているのに、なぜ会社はサブスクリプションを実施します。
その理由は、未来の売り上げが見えているからです。サブスクリプションは当月に翌月の決済を行います。
半年後には若手で新店舗を出せるから、広告に50万、テナント契約で300万、、、
よし、業者さんに連絡して打ち合わせの準備しておいて!
未来の貸借対照表がが見えるのでその分先手を取れるようになります。
その理由は、言わずもがなお金の流れが明確に見えているからです。お金の流れが見えていれば、たくさんのことができます。
- 早期空き店舗確保
- 人材確保
- 広告費の振り分け
など、たくさんのことができます。
収益は意外と高い
サブスクリクションは収益性が高いモデルです。また、継続的に体のケアをしたい患者さんが多く継続率が高いのも特徴です。
ただし
施術家の受け入れ人数が多いというのが前提になります。
実際に数字で見てみよう
実際に数字で見てみた方が早いので、洗い出してみましょう。
数字で見てみないと、分からないですからね。
前提条件
- 1店舗当たり、3人勤務
- 32人/受け入れ(8時間勤務/週5勤務・施術時間15分/1人)
- 月平均来院日数8日=週2回来院/患者一人当たり
→32人×2.5日=80人
この場合の売り上げは、
- 月額15000円の場合=120万円×3人=360万
- 月額20000円の場合=160万円×3人=480万
- 月額25000円の場合=200万円×3人=600万
となります。この売り上げが10店舗あれば3600万~6000万の売り上げがあります。
それが毎月事前にわかっているものですから行動が早くなりますね!
まとめ
続きは、実際に働いていた私の体験談を記事にしていきます^^
- サブスクリプションとは月額定額制サービスの事
- 運営スタイルとしては月額定額料金+保健診療料金か月額定額料金のみ
- 予約枠を増やす必要がある
- 施術家のレベルが求められる
- 経営面から見ると
- 育成コストがかなりかかる
- 育ててしまえば収益性が高い
- 未来の売り上げがわかる
です。